【14.08.10】リニア新幹線を語る会―あいち消費者革新懇・外山孝司さん

 
 リニア新幹線というと「開通したら、乗ってみたい!」というのが、みなさんの偽らざる思いだろう。しかし、ちょっと考えてみると問題が多いみたい。ということで、6月22日(日)午後、生協生活文化会館3階会議室1&2で、助言者に元名古屋大学教授の柘植新さんを招いて、「リニア新幹線問題について語り合う会」を開催した。

 会には27名の方が参加。柘植新さんが「(1)近代文明のもっとも馬鹿げたものは原水爆、それを利用したのが原発。いまだにそれを制御する手段を人類は持っていない。リニア新幹線も多くの問題を抱え、国際的に見ても未だ開発途上の段階で解決の道が見えていない中、先進国で技術開発を進めているのは、今や日本だけ。(2)超伝導磁石で車体を浮かして移動するが、その状態を維持するのに莫大な電力を必要とする。私たちは暮らしを豊かにするために、こんな浪費型の高速輸送機関を本当に望んでいるのか。(3)JR東海の単独事業として国会審議にも掛けられないですすんでいるが、リニア新幹線が採算がとれないことはJR東海の社長も認めている。リニア新幹線構想を一旦凍結して、国会の中に諮問委員会を作り、基本技術の評価はもとより、経済、財政、環境などの諸分野にわたる総合的な評価と民主的な国会審議を経ることが不可欠なプロセスであろう。」と問題提起され、活発に語り合った。

 最後に柘植新さんから「子孫に負の遺産を残したくない。これからもこういう会を引き続き進めていくことが必要だと思う」とのまとめの発言があった。
 
 秋にまたリニア問題を語る会を開催します。

このページをシェア