【15.11.10】全人類へのメッセージ「だれの子どもも殺させない」―いまこそ女性が声をあげるとき 宮崎里香さん(安保関連法に反対するママの会@愛知)

 
宮崎 里香 さん

1972年生まれ。長野県出身。あま市在住。二児の母。「安保関連法(案)に反対するママの会@愛知」の立ち上げ、中心メンバーとして活動。3.11以降、「放射能から子ども守りたいママの会@あま市」などの活動を通じて給食問題などにとりくむ。

ママの会の立ち上げ

 「安保法制に反対するママの会@愛知」のフェイスブックを立ち上げたのは7月21日。もう国会もやってるし、時間がないという中で、三大都市の愛知で立ち上がっていないのでは面目が立たないと思い始めました。フェイスブックならできそうだし、とりあえず名前だけでも立ち上げればだれか賛同してくれるだろうと思っていました。最初は私と友達と二人で始めたのですが、あっという間に賛同者が広がって、今では80名くらいです。

3・11がきっかけ

 私にとっては3・11が契機です。マスコミや新聞では真実は伝えられてなかったんじゃないの?って思いました。そこから国の本当の姿が見えてきた。ほとんどのお母さんはそうじゃないでしょうか。「放射能から子ども守りたいママの会@あま市」に入って、給食問題などにも関わってきました。

可決しても落ち込まない

 安保関連法は可決してしまったけど、落ち込んではいません。むしろ安倍首相は強行採決という手段しかとれなかったんでしょう。声を上げ続けていい、落ち込まなくてもいいと思えます。これからは草の根的な、身近な動きの方が重要になってくると思います。国・県でだけでなく、市・町への訴えや議員さんとの懇談など小さい所からやってくのが大事。地域単位で地元に広めていくのが大事だなと思います。
 ママの会としては、先日、東山動物園で、宣伝とピクニックミーティングをしました。フェイスブックでは知っていても会うのは初めてという方たくさんいました。お互いを知ることができてよかったです。
 今、ママたち数人で各政党に話を聞きにいくミーティングツアーを始めています。今後は政党を集めて懇談会を開きたいと考えています。野党共闘は本当にお願いしたい。私たちもそのために動いていきたいです。て

主婦だからこそ

 友達と話していると「なんとなく恐い、よくないと思うけど、判断ができない、だから賛成も反対も言えない」という人が多い。だけど私はそういう人こそ反対していいと思ってます。判断できないようなものを出してきている方がダメなんです。「丁寧な説明」もしてないし、10個の法案を1個にまとめて出してきて、抜粋して話し合ったって、普通のお母さんにわからなくて当然。そんなお母さんこそが「わけのわからないことを今決める必要ない」って反対していいんです。わかんないからこそ声をあげてほしいですね。
 この間も友達と三人でお茶しているとき「こんなの主婦の話題じゃないよね」って私がいったら「そんなことないよ、子育ても学校の事もお金・経済のこともわかってるのは主婦しかいないじゃん、主婦こそいうべきなんだよ」って言っていました。本当にその通り。そういうことを言ってくれる友達がいるって幸せなことですね。

いまこそ女性にたちあがってほしい

 私にとってのキーワードは「女性」です。戦争中のことをたどっていても気になるのは「女性」。自分の子どもなのに日の丸をふって「頑張っといで」って戦争に送り出しちゃった。私は経験してないけど、母親ならそんなことできるわけない。でも、戦時中の女性は声をあげることができなかった。お国のために、本心をかくして・・・。もしかしたら自分がそういう立場になるかもしれない。抵抗もできないようになってしまうかもしれない。そう考えたらその前に止めたいってやっぱり思うじゃないですか。できるだけ多くの女性に自分の意見をしっかり持って発信してほしい。女性にたちあがってほしいと思います。

「だれの子どもも殺させない」

 マスコミはデモや集会でも「ママ」に注目します。それはだれの心にも母親がいるからじゃないでしょうか。あの優しいお母さんの顔が怒ってる。母親が怒ってるのはみんな怖いんだと思いますよ。
 「だれの子どもも殺させない」の言葉も、お母さんたちが子どもたちを守って、両手をひろげて立ちはだかってるイメージが浮かびます。「母親を倒してからやってみろ!」って。全人類へのメッセージですよね。

生活の中でできる抵抗

 普段は自宅でハンドメイド作品を作ってのネットショップなどで売っています。安や原発の問題に関心を持つ人って、おやつやごはん、野菜を自分でつくるのが好き、という人が多いですね。なぜなら安倍政権やいまの世の中が真逆のことをやってるからです。大量生産、大量消費、経済優先で金さえあればという社会。社会のおかしさに気づいてから生活をシフトした人もいる。それは、お母さんたちが身近でできる社会への抵抗です。今の生活を見つめなおすことや生活スタイルそのものを変えることも抵抗のひとつだと思います。

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