【16.09.10】田辺準也(地域と協同の研究センター理事/革新・愛知の会代表世話人)

 相模原市で起きた障害者の大量殺傷事件、私の最初の受け止めは「またか」でした。相次ぐテロ事件に慣れすぎた所為かどこか他人事でした。
 その後、犯人が「障害者なんていなくなればいい」と考える確信犯だと知って今度は極端に身近な事件になりました。ふとホームレス殺傷事件を思い起し、誰かが「老人なんていらない」といって殺傷に及ぶ事態がありうるかも等と考えてしまったからです。考えすぎでしょうか。
 
 でも、効率で人の価値を諮る、弱い者がさらに弱い者をいじめる社会、このままではいつ起きても不思議ではないと思います。暗澹とします。
 然し事件後、家族の方が「この子のおかげで幸せもらっている」と語っているのを聞いて勇気をもらいました。不条理を許さない勇気です。

 老いてともすれば弱さを嘆きがちな私に、弱いからこそこんな不条理な社会を変えるためにがんばれとの励ましだと思いました。

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